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COLLABORATION SPECIAL

INTERVIEW
素材からデザインへ、時間をかけて長く愛せる服を。MOZAMBIQUE×CONCEPTSd’ODEURの過去、現在、未来
WRITER: HISAMI KOTAKEMORI
DIRECTION: SHOGO ABE
PHOTOGRAPHY: SIMON LARSSON

日本のアウトドアブランド「モザンビーク」とスウェーデン・ストックホルム発のデザイナーズブランド「コンセプツ ドゥ オデュール」がコラボレーションして、2024年秋に始動した「モザンビーク×コンセプツ ドゥ オデュール」。デザイナーのペッター・ホルストロムとディレクターのゴージャン・ラセガーに、新ブランド設立の経緯から服づくりへのこだわり、今後の展開までをインタビュー。
日本のアウトドアブランド「モザンビーク」とスウェーデン・ストックホルム発のデザイナーズブランド「コンセプツ ドゥ オデュール」がコラボレーションして、2024年秋に始動した「モザンビーク×コンセプツ ドゥ オデュール」。デザイナーのペッター・ホルストロムとディレクターのゴージャン・ラセガーに、新ブランド設立の経緯から服づくりへのこだわり、今後の展開までをインタビュー。
PROFILE
ペッター・ホルストロム
デザイナー
ペッター・ホルストロム
Petter Hollström
1983年生まれ、スウェーデン北部の大学都市ウメオ出身。ストックホルムの名門、バーグス スクール オブ コニュニケーション在学中に、実験的なプロジェクトとして「オデュール」を設立。2006年に卒業し、アート・ディレクターとして活動しつつ、2010年に「コンセプツ ドゥ オデュール」としてスタート。
1983年生まれ、スウェーデン北部の大学都市ウメオ出身。ストックホルムの名門、バーグス スクール オブ コニュニケーション在学中に、実験的なプロジェクトとして「オデュール」を設立。2006年に卒業し、アート・ディレクターとして活動しつつ、2010年に「コンセプツ ドゥ オデュール」としてスタート。
PROFILE
ゴージャン・ラセガー
ディレクター・スタイリスト
ゴージャン・ラセガー
Gorjan Lauseger
1984年生まれ、サラエボ出身。マーケティングの学位を取得後、ニューヨークに移り、2008年からスタイリストとして活動を開始。ストックホルムのファッションフェアをきかっけにスウェーデンに拠点を移し、ペッターと出会って「コンセプツ ドゥ オデュール」に参加。
1984年生まれ、サラエボ出身。マーケティングの学位を取得後、ニューヨークに移り、2008年からスタイリストとして活動を開始。ストックホルムのファッションフェアをきかっけにスウェーデンに拠点を移し、ペッターと出会って「コンセプツ ドゥ オデュール」に参加。

素材から着想して、着心地のいい長く着られる製品をつくる


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――「コンセプツ ドゥ オデュール」はどのような経緯でスタートしたのでしょう。

ペッター:もともとは僕がストックホルムの専門学校、バーグス スクール オブ コミュニケーションの在学中に始めた「オデュール」という実験的なファッションブランドがベースになっています。「オデュール」はフランス語で香りを意味する通り、文字で表すロゴの代わりに香りを使うというコンセプトでした。目に見えるものよりも感覚に訴えるものを表現したいと思っていたんです。斬新な発想だったので「オデュール」はスウェーデンのたくさんのメディアに取り上げてもらいました。それを見た日本の代理店から取り扱いたいとオファーがあり、当時はスウェーデンと日本に向けて製品をつくっていました。

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――ペッターさんがひとりで始めて「コンセプツ ドゥ オデュール」になった2010年からゴージャンさんが加わったのでしょうか。

ペッター:ゴージャンとは2008年に出会いました。僕はブランディングやコミュニケーションを学んで、自分のアイデアを伝えるというデザイナーという仕事をしていましたが、ゴージャンはスタイリストとして活躍していて、ファッション雑誌で記事を書いたりもしていました。お互いに響くものがあったので、いっしょにブランドをやっていくことになり、2010年からは「コンセプツ ドゥ オデュール」と、ブランド名もマイナーチェンジしたんです。

 ゴージャン:最初はストックホルムのファッションフェアでペッターと出会って、友だちになりました。当時僕はスタイリストだけでなく、ファッション雑誌で編集的な仕事もしていたので「オデュール」の服を借りたり、彼をインタビューしたりしているうちに、ブランドの仕事をいっしょにやるようになって。「コンセプツドゥ オデュール」になってからは、イタリア、アメリカ、香港など取り引き先も増えて、ベルリンのファションウィークでランウェイショーを開催するなど、ブランドが発展していきました。

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――「コンセプツ ドゥ オデュール」を15年続けてきて、ブランドに変化はありますか?

ペッター:かつてはシーズンごとにテーマ立てをしてコレクションをつくっていたんですが、サステナブル(持続可能性)ということを考えるようになって、ものづくりへの姿勢も変化してきました。ファッション業界は前だけを見て、先へ先へと急ぐ傾向がありますが、僕たちはもっとじっくり時間をかけて、長く使えるものをつくっていきたいと思ったんです。それでトレンドを追いかけず、またシーズンにも捉われず、本当にいいものだけをつくっていくというコンセプトに変わってきました。

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――具体的にはどういう部分が変わったのでしょう。

 ゴージャン:コレクションをつくるとき、一般的にはデザインありきでスタートするブランドが多いと思います。「コンセプツ ドゥオデュール」はまず素材選びから始まり、それに合わせてデザインやシルエットを考えるという手法をとっているんです。素材はオーガニックコットンや、リサイクル繊維などサステナブルな素材から、本当に肌ざわりや着心地がいいものを厳選します。製品はいい職人がいるリトアニアの工場でつくっています。以前はポルトガルで生産していたんですが、距離的に遠く、コストもかさんでいました。リトアニアはストックホルムから飛行機で1時間半ほどなので、コミュニケーションが密にとれるようになり、手間暇を惜しまずに製品を仕上げることができるようになったんです。

スカンジナビアと日本のよさを融合して進化させる


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――「モザンビーク」とコラボレーションした経緯を教えてください。

ペッター:「モザンビーク」は去年、スウェーデンのデザインエージェンシー「スーパー チューズデー」にリブランディングを依頼しました。「スーパー チューズデー」を主宰しているのは、バーグス スクール オブ コミュニケーション時代の友達なんです。「モザンビーク」がデザイナーを探しているということで、僕たちを紹介してくれました。日本は「オデュール」が立ち上がったとき、すぐに声をかけてくれた国ということもあり、もう一度つながりたいという気持ちが強かったので、ぜひとも「モザンビーク」とコラボレーションしたいと思いました。

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――このコラボレーションブランドにどんな思いを込めていますか?

ゴージャン:コラボレーションではありますが、僕たちはひとつのブランドと位置付けていて、長く継続していことを前提にスタートしています。アウトドアブランドである「モザンビーク」と、スカンジナビアのカルチャーの中で生まれたデザイナーズブランドである「コンセプツ ドゥ オデュール」の、それぞれが持っているカルチャーを融合していきたいと思っているんです。それぞれのいい部分にインスパイアされて、また新しいものが生まれていくんじゃないかと思います。この「モザンビーク×コンセプツ ドゥ オデュール」がスカンジナビアと日本の架け橋になることが夢です。

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――ファーストコレクションは「コンセプツ ドゥ オデュール」のインラインの製品をベースに、「モザンビーク」のブランドカラーを思わせるネオンカラーやスウェーデンの山の風景のプリントシャツをアクセントに使っていました。セカンドコレクションはどのように展開されるのでしょう。

ペッター: “モンテス オーロラ” をテーマにしたファーストコレクションは、僕たちが思い描いたクオリティの高い製品がつくれました。いくつかの製品は、次のコレクションのテーマに合わせてアップデートして、継続していきたいと思っています。アウターやトップスがオーバーサイズで、ボトムはリラックス感のあるフィットというシルエットは、セカンドコレクションでも同じです。それからユニセックスであること。ビジュアルでも女性のモデルを起用しているように、「モザンビーク×コンセプツ ドゥ オデュール」は男女を問わずに着られることを特徴としています。コラボレーションフラッグのラベルは、アクセントにもなるし、ブランディングとしても効果的だから、このアイデアも進化させていこうと思います。

――次のコレクションではインラインにはないような、「モザンビーク×コンセプツ ドゥ オデュール」だけのスペシャルピースも出てきますか?

ゴージャン:それは考えています。「モザンビーク」はアウトドアブランドだから、そこを表現したいとも思っています。ただアウトドア、イコールGORE-TEXのような機能素材を使うという単純なことではなく、アウトドアの雰囲気をファッションに結び付けることが重要ですよね。オーガニックやリサイクル素材を使って、基本的にはアウトドアのムードを持ったアーバンコレクションとして展開していくので、前回のオーロラにように、スカンジナビアの森や自然からエレメントを見つけて、プリントなどで取り入れていければと。アウトドアの実用性としての要素としては、コラボレーションフラッグのラベルに反射素材を使うようなこともアイデアとして出ています。